もしもを知る
透析室で20年働いた看護師が、知っておいてほしいこと。
前もって知っていれば、その日、静かに見守れます。
透析のとちゅうで停電すると、ベッドの横の機械(コンソール)は止まります。でも、体の外に出ている血液が、そのままになることはありません。
多くの施設には非常用の電源があり、電気が戻ればスタッフが各ベッドを回って透析を再開します。そして、もし電気が長く止まっても、透析の機械には手動のハンドルがついていて、人の手で血液をゆっくり体に返せるようにできています。スタッフはその訓練も受けています。
わたしが働いていた透析室でも、機械がいっせいに止まったことがありました。スタッフが手分けして各ベッドを走り回るあいだ──患者さんたちの私語がすっと消えて、みんな静かにスタッフの動きを見守ってくれました。
あの静けさは、応援のようでした。じたばたせずに見守ってくれること。それが、いちばんの助けになります。
🕊️ 知っていれば、人は静かに見守れる──このノートは、そのためにあります。
ここに書いたのは、ひとりの看護師が現場で見てきたことと、一般に知られている透析の災害対策です。 施設ごとに決まりや設備は違います。「うちの施設ではどうなっていますか?」と聞いてみることが、いちばんのそなえです🌿